28コメント

車谷長吉氏死去

作家の車谷長吉(くるまたに ちょうきつ)氏が亡くなっていた事を知った。
五月十七日、誤嚥による窒息死だったという。

私は十年ほど前に 直木賞受賞作品「赤目四十八滝心中未遂」を読んで以来 氏の熱烈なファンになり、以来 氏の作品は新旧関わらず読みあさってきた。
どす黒い内臓のヒダをめくり容赦なく見せつけるような生々しい作風に、現在活躍する中で 唯一惹かれる作家だった。
そして数年前より、 出版されている作品は全て読破したために、新作の発表を今か今かと待ち望んでいたところだった。

----悲しい。
光の届かぬ沼底に 心が音もなく堕ちゆくような気持ちである。

小説家として遅咲きだった氏。
書きたい事はまだまだあったのではなかろうか?
あの世で、「ここで了るなんてけったくそ悪い!」と、頬の内側の肉をちぎれるほど噛んでいるのではないだろうか?

車谷長吉.jpg

この記事へのコメント

  • paulo

    訪問ありがとうございます
    車谷さんと同じ歳で同じ問題を抱えているのでちょっと心配です
    2015年08月05日 07:47
  • ふゆん

    好きな作家さんが亡くなると
    もう見れないんだなあって虚無感におそわれるですよね(・_・)
    2015年08月05日 09:48
  • toyo

    びっくりしました。
    残念です。ご冥福をお祈りいたします。
    2015年08月05日 12:19
  • 月夜のうずのしゅげ

    「赤目四十八滝心中未遂」の映画は何度も見ました。
    むしろ、・・・どす黒い内臓のヒダをめくり容赦なく見せつけるような生々しい作風・・・でなければ読みごたえがなく、読む気がしません。
    早速小説を読んでみます。
    2015年08月05日 18:03
  • ぼんぼちぼちぼち

    paulo さん

    そうでやすか。
    気をつけて健康に留意されてくださいねでやす(◎o◎)b
    2015年08月05日 20:45
  • ぼんぼちぼちぼち

    ふゆんさん

    そうなんでやすよ。
    現在進行形で活躍されている唯一の作家だったのに・・・・
    ご本人も無念だったとお察ししやすが、ファンも残念でやす(ーoー)
    2015年08月05日 20:47
  • ぼんぼちぼちぼち

    toyo さん

    ほんとうに残念でやすよね。
    あっしはこの訃報、飲み友達を通じて何週間か前に聞いて知りやした。
    一カ月くらい前にその友達と飲んでて偶然 車谷氏の話が出てて
    思い返してみたら、もうその日は亡くなっていたんだな・・・・って。
    合掌でやす。
    2015年08月05日 20:52
  • ぼんぼちぼちぼち

    月夜のうずのしゅげ さん

    原作は映画より百億倍素晴らしいので是非読まれてくださいでやす(◎o◎)b
    2015年08月05日 20:54
  • きよたん

    奥さんの高橋順子さんの連詩の講座に参加した事が
    ありますがつれあいがつれあいがと車谷氏のことを
    話題にしていらっしゃいました。
    晩婚で仲睦まじい夫婦のような印象があります。
    2015年08月05日 23:16
  • mitu

    光の届かぬ沼底・・・
    なんという絶望感の表現でしょう
    2015年08月06日 08:28
  • rannyan

    あまりよく知らないので、調べてみました..
    人生相談?の話が取り上げられていて、なかなかに面白かったです
    新作が出ないというのは、悲しいですね
    作家でもミュージシャンでも亡くなると本当にそれが悲しくて..
    時代の移りかわりや流れをどう表現するのか、楽しみなところなのに..

    βさんのブログにご訪問ありがとうございます
    どうもソネブロと相性が悪いようなので、またトラブルが起きたら撤退のつもりで
    とりあえず、ひっそりとやっていくつもりです^^;
    時々、にゃんこも見てやってくださいにゃ~=^-^=
    2015年08月06日 13:06
  • よいこ

    本を読んだことはないのですが、新聞に相談役として参加されていたのをいつも読んでいました。
    ぼんぽちさんが惹かれるの、わかる気がします
    2015年08月06日 15:47
  • JUNKO

    悲しいお知らせでした。ご冥福をお祈りいたします。
    2015年08月06日 21:11
  • シルフ

    私もこのニュース知ったのが遅くて、思わず声が出ましたね。「赤目四十八滝心中未遂」大好きな作品です。映画も見たし、現地にも行きました。奥さんとの船旅のエッセーとかもなかなか良かったのに、残念です。
    2015年08月06日 21:15
  • ぼんぼちぼちぼち

    mitu さん

    この表現、考えあぐねて出たわけではなく、感覚的にポッと出やした。
    うん、ほんと、そんな気持ちなんでやす・・・・。
    ちなみに、「けったくそ悪い」と「頬の内側の肉を噛む」は、車谷さんがよく使われていたフレーズで
    あえて、今回 追悼という意味も込めて使わせていただきやした。
    2015年08月06日 21:18
  • ぼんぼちぼちぼち

    rannyan さん

    そう、晩年は新聞に連載されていた人生相談が話題になっていたようでやす。
    そちらも文庫本になったら(もしかしたらもうなってるかも知れやせんが) 是非読みたいと思ってやす。

    早くに亡くなってしまった作家がもしその後も生き続けていたら 時代をどう描くのか・・・思いをめぐらしたりしやすよね。
    そういった観点からあっしが特に「早すぎたなぁ、残念だな」と思ったのは、安部公房でやす。
    亡くなった後におしよせてきたデジタル時代をどう作品に取り入れたのか、見たかったでやす。

    いつのまにかβさんでソネブロに戻っていらしてたのでやすね。
    どちらも覗かせていただきやすね(◎o◎)b
    2015年08月06日 21:29
  • ぼんぼちぼちぼち

    よいこさん

    おぉ!人生相談、読まれてやしたか!
    常人ではできない回答をされていたところが注目されていたようでやすね。
    あっしはナナメってる人間なので、ナナメってる表現者に惹かれるのでやす(ーoー)
    2015年08月06日 21:32
  • ぼんぼちぼちぼち

    JUNKO さん

    昭和感たっぷりの文士でやしたね。
    もうああいうニュアンスを書かれる作家は 今後登場しないでやしょうね・・・・。
    合掌でやす。
    2015年08月06日 21:36
  • ぼんぼちぼちぼち

    シルフさん

    あまり大々的にニュースに取り上げられなくて、時間が経ってから知ったというかた多いようでやすね。
    赤目四十八滝、行かれたのでやすね!
    あちらのほうでは有名な観光地のようで、ソネットブログでも行ってこられたことを書かれるかた しばしばおられやすね。
    あっしも機会があったらおとずれてみたいでやす。
    2015年08月06日 21:42
  • ぼんぼちぼちぼち

    きよたんさん

    おぉ!奥様の高橋順子さんの講座に参加されたことがおありなのでやすね!
    そう、50代で出逢われた仲の良いご夫婦だったようでやすね。
    車谷さんの私小説や随筆にも、奥様よく登場されてやした(◎o◎)b
    2015年08月06日 22:04
  • ぷち

    好きな作家さんが亡くなるとか考えたことがなかったです。
    でも、いつかそういう日が出てくるもんですよね。
    2015年08月07日 00:33
  • ぼんぼちぼちぼち

    ぷちさん

    そうなんでやすよね。
    あっしが好きな作家の中で唯一の現在活躍中の作家でやした。
    新作発表のサイン会とか催されたら出掛けようと思っていたのに・・・・
    2015年08月07日 11:26
  • 柴犬

    僭越ながら...
    非日常な感覚が、亡くなられたと知った瞬間日常に・・・
    河合隼雄氏が逝かれた時はポカンと心に穴が開いた感じでした(寂
    2015年08月07日 16:09
  • ojioji

    車谷氏の訃報を知って5月末に拙記事でも取り上げたのですが、亡くなってから読者になりました。随筆と人生相談(あなたは救われません、苦しんでください、みたいな言葉に嬉しくなります)に思いを同じうするところが多く、小説は「鹽壺の匙」の文庫本しか読めていません。欲望全肯定で、堕ち滅びてほしい驕奢飽食の現代日本だからこそ、彼の言葉は消えてほしくないです。
    2015年08月07日 20:34
  • ぼんぼちぼちぼち

    柴犬さん

    河合隼雄氏、知らなかったのでぐぐってみやした。
    著名な心理学者でおられたのでやすね。
    そう、尊敬する著名人が亡くなられると、ポカンと空虚な気持ちになってしまいやすね。
    2015年08月08日 21:07
  • ぼんぼちぼちぼち

    ojioji さん

    それ以前からも太宰に大きく影響を受けている作品などを書かれていたようでやすが
    「鹽壺の匙」で文士として名をあげられたようでやすね。
    あっしはやはり「赤目---」がダントツに秀作だと感じてやす。
    また、これは、決して氏を否定するとかではないのでやすが
    女性の描写には、どこまでか本当にあった出来事でどこまでが虚構か読者からはよく見抜けづらい他の部分と違って 完全な虚構性を強く感じてやす。
    もちろんそういう部分も個人的には嫌いではなく
    「ははぁん、こういう女とこんなことがあったらいいな」みたいな思い入れで書かれたのだろうな と
    ファンとして秘かに一人ほくそ笑んだりしてやす。
    2015年08月08日 21:20
  • 式守錦太夫

    私も訃報を聞き、ガッカリした1人です。
    朝刊紙の「悩みのるつぼ」での名回答からの支持者だったので、
    古い読者ではありませんが、「赤目・・」は揺さぶられるものがありましたね。

    亡くなった直後に、弊ブログで記事化しましたが、
    氏は、消えゆく意識の中で、安らぎを感じながら死んでいったのかなと思っています。
    人間であることを本質的に忌みていたような言動がありましたので。
    悼みます・・。
    2015年08月16日 21:54
  • ぼんぼちぼちぼち

    式守錦太夫 さん

    「悩みのるつぼ」、とても好評だったようでやすね。
    それで氏を認識していた というかたも多いのだなと 今回皆さんからのコメントを拝読し 改めて思いやした。
    「赤目---」は、やはり氏の真骨頂でやすよね。
    特に、アヤちゃんと死ににゆく電車の中での件りは圧倒されやすね。
    安らぎを感じながら亡くなっていかれたと思うと ファンとしても少し気持ちが安らぐものがありやす。合掌。
    2015年08月17日 21:28

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